深き海より蒼き樹々のつぶやき

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スタバが鳥取にやってくる(らしい)ースターバックスさんへのお願い

スタバ_北野

 先日の報道によると、日本で唯一スターバックスのない都道府県として有名だった鳥取県に、今年中にスタバが出店を決めたとのことだった。
 これは、めでたい。
 ウェブであろうと、実店鋪であろうと、『お客様アンケート』に「鳥取市内に是非出店してください」と書きつづけた、僕の努力がここにやっと実を結んだわけだ。
 この僕の功績を讃えて、鳥取県が僕のスタバカードをチャージしてくれる日は、そう遠くないかもしれない。

 しかし、そうそう浮かれてばかりもいられない。
 実は、いくつかの問題点も残っているからだ。
 それは、鳥取県内の出店と言うけれど、鳥取県のどこに出店されるのかということだ。

 鳥取県は、県庁所在地の鳥取市が、県東部であり、県庁はないものの商業地域である米子市は、県西部である。
 兵庫県北部在住の僕が言うのもアレだけど、まぁ、どっちもどっちの地方都市であって、それほど大したものでも、大差もないように思えるのだけれど、両者県下一番を譲らずなところがあるわけである。
 単純に考えるなら、鳥取県内第一号店は、鳥取市米子市だろうというのが、きわめて一般的な見方だ。
 しかし、僕が希望するのは、絶対的に鳥取市への出店である。
 理由は、いたって単純で現実的。米子にできたって、遠くて行けないよ、ってことだ。
 (ちなみに、現在もっとも近いスタバは、姫路市だと思われるが、車でざっと2時間くらいだろうか。鳥取市内にできれば、1時間で行ける)
 (さらにちなむと、鳥取市内から一番近いというか、一番早く行けるスタバは、東京だと言われている。鳥取空港から東京に飛ぶのが、一番短時間でスタバに到着できるらしい)

 僕の私的事情は最も大切ではあるのだけれど、そんなことだけを言っていてもスタバの人には届かないかもしれないので、その理由をもっともらしく語ってみることにしよう。

  1. どこまでの範囲のお客が見込まれるのかについて
  2. ◯オンとか、そういうのは、やめてねってことについて
  3. 僕が提案する店鋪

 思い出してほしい。スタバがない最後の都道府県になるのはどっちだ? 『鳥取vs島根抗争』(2012年)、を。(実店鋪のオープンは、2013年3月、出店計画決定が2012年)
 この戦いに破れた平井鳥取県知事が、
 『スタバはないけど、スナバ(鳥取砂丘)はある』
と言った、あの抗争事件だ。
 そして、JR松江駅前にスタバは、オープンした。みなさんもご存知のように(松江店の開店なんかに興味ないって?)、オープン当日、開店前には100mに及ぶ長い行列ができ、他県からの来店者も数多くいたという。そして、開店初日の売上は、全国1位だったのだ。
 僕が思うに、この「他県からの来店者」は、鳥取県民だ。間違いない。しかも、おそらくは、米子市民だろう。

 そして、鳥取県内の第一号店を、米子市に出店した場合、島根県民が来る可能性は低い。だって、もう島根にはスタバがあるし、売上日本一もとったし、ここで鳥取に開店初日売上日本一を奪われても困るわけだ。だから、意地でも島根県民は、来ない。どんなにオープン記念の特典や限定商品を用意したとしても。
 それに引き換え、鳥取市内にオープンした場合には、県東部の岩美郡や八頭郡、倉吉の人たちだけでなく、僕たち、兵庫県北部の住民が行くということだ。こぞって、行く。きっと新聞にはまた、「他県からの来店者も数多く」って書かれるくらい行くことは、間違いない。
 だから、お願いだから、鳥取市内に出店してほしい。

 次に、僕は、スタバは好きだけれど、◯オンとか商業施設内にあるような出店形態は嫌いだ。うん、ここははっきり言っておこう。好きではないではなく、嫌いだ。
 すごく安っぽいし、ざわざわとあまりの喧騒で落ち着かない。全然、長居できるようになっていない。
 長居と言っても、僕がいう『長居」とは、半日も居座ろうということではない。ゆったりと、落ち着いて、コーヒーの味をじっくりと、『やっぱ、スタバ、うめぇ〜』と言いながら、しっかり味わいたいだけなのだ。
 しっかりとした壁があって、囲われていて、店としてどっしりとしているような店が、いい。安直で、『スタバなんだから、いいだろ』的な、とってつけたような店は、イヤだ。

 では、どんな店がいいのか。
 そりゃあ、全国最後にできる店なんだから、是非とも、コンセプトストアにしてほしい。
 もっとも、ありがちな提案としては、
 『スナバにスタバ』
ということであるのだけれど、おそらく、既に検討はされていることだろう。
 スターバックス鳥取砂丘店、もしくは、スターバックススナバ店でもいい。

 そして、僕が提案したいのは、こういうことだ。
 鳥取は、砂丘だけでなく、もうひとつ、『民藝』の町でもあるということだ。
 

日常的な暮らしの中で使われてきた手仕事の日用品の中に「用の美」を見出し、活用する。

 柳宗悦の名前を出すまでもなく、『民藝』とは、そういうことだ。
 全国からの集客というメリットからすれば、鳥取砂丘という立地は素晴らしいと思う。砂の美術館のあたりなんかへの出店も、ありそうな気はする。
 しかし、ほんとうに鳥取に出店し、鳥取県民にも鳥取市民にも兵庫県北部在住者に限らない来鳥者にも訴えるなら、『民藝』を基調にしたコンセプトストアの出店展開を、強く望みたい。
 これは、閉塞している山陰地域(これは島根県から兵庫県北部までにあたる)に、おざなりなものではなく、スターバックスという全国区の力と融合した鳥取らしさを加味した、全国唯一なものを展開してほしいのだ。
 それは、小じんまりとしていい。オープン初日の売上日本一が、ハナから狙えないほどの客席数の、小さな店でもいい。
 しっとりと落ち着いた、でも、実はここで出てくるのは、スタバのコーヒーなんだがや的な(ごめん、たぶん、鳥取弁は間違ってると思う)、鳥取的地味さを装ったスタバを期待している。
 他県民の僕が言うのもまたまたアレだけど、ガイナーレ鳥取も2部から落ちてしまって、鳥取県民はガックリきているところなのだ。
 スターバックスさん、ほんとうに、お願いしますよm(_ _)m

 というわけで、コンセプトストアで、鳥取市内で、くれぐれもお願いします。
 しつこいようだけど、採用のあかつきには、僕のスタバカードへのチャージもお願いします。

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