深き海より蒼き樹々のつぶやき

Sochan Blog---深海蒼樹

娘に伝えたいこと

そろそろ2024年の抱負を考える

そもそも今年の抱負なんてものは、前の年のうちに考えておくことなのかもしれない。それはそうなんだけれど、今年の抱負なんて今年になってからじっくり考えればいいやと思っていたら、新年からいろんなできごとが起きすぎて頭も体も心もいろんなものがおっ…

書くのか書かないのかはっきりしろよって話

2024年の幕開けは、能登沖地震や羽田空港滑走路での追突炎上事故、秋葉原での殺傷事件などなど、予想もしていなかったことや目を覆いたくなるような惨事がつづいた。私的にも年末には思いもかけないライフイベントが発生して、新年も半月が過ぎたというのに…

『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』

夏休みも後半にさしかかった昼さがり、中学3年生になる娘と僕は、冷蔵庫でよく冷やした残り少ない麦茶を、お互いに渋々ながらも分け合って仲良く台所で飲んでいた。 「そうそう、お父さん、あの本読んだよ」と、出しぬけに娘が言った。 なんの本のことを言っ…

彼女は振り返りもせず改札の向こうに消えた

帰省していた娘を最寄りの駅まで送ってきた。なぜだかここのところ、それがぼくの役目になっている。去年のお正月もそうだったし、今年の夏もそうだった気がする。自宅の玄関前で、ぼくと娘は車のなか、娘の母、祖母、叔母は車の外に並んで手をふる。祖母は…

夏の朝の、通りすがりの風景(父親は、娘に恋をする)

田舎の国道を車で走っていると、歩道を歩く父と娘と思しき親子の姿が目についた。 この地では、歩道を歩く人などほとんどない。 とにかく、通学の時間帯の児童や学生でもなければ、たとえそれが広く立派な歩道であったとしても、そこを歩く人の姿はないのが…

高校3年生の娘とシャガと村上春樹の短篇集『女のいない男たち』

「お父さん、私の部屋の花を見た?」 珍しく家族揃って夕飯をとっていた食卓で、娘が、そう尋ねてきた。 娘は、高校3年生になる。そうそう安々と父親が部屋に入れる年齢ではない。しかしながら、我が家には、飼い猫がいるおかげと、娘の部屋が物干し台に出…