2024年の幕開けは、能登沖地震や羽田空港滑走路での追突炎上事故、秋葉原での殺傷事件などなど、予想もしていなかったことや目を覆いたくなるような惨事がつづいた。私的にも年末には思いもかけないライフイベントが発生して、新年も半月が過ぎたというのにその時の疲れが澱のように身体の隅々に沈みこんで潜んでいる気がする。それとも年々すり減っていく体力気力、つまりは単なる老化の言い訳にすぎないのかもしれないけど。
ブログをやめないのはなぜなんだろう? 書けないというか、書くことがないのならやめてしまえばいいのに、と我ながらたびたび思う。小説が書けないことの誤魔化しのようにブログを書いているとも言えるし、ブログなんかにかまけてないで小説を書けばいいじゃないか、とも思う。
しかし、問題は明白だ。小説もブログもどちらも書けないと言うことだ。
では、「書けない」とはどういうことなんだろう?
時間はある。じゃあ、書けばいい。
いや、でも書けない。
なぜ?
ないから。
なにが?
才能が。努力しようとする忍耐強さが。
答えが出てるのなら、くよくよせずにあきらめたら?
いや………。
新年になって娘に会う機会があった。
書けない親から、書きたいという若い娘への伝言。
「とにかく書けばいい。結局のところ書いていない悪い見本がここにいるから、こんな風にならないように」
彼女は複雑な苦笑いを浮かべた。
人のことより、自分はどうするんだって話だよ。ほんとに。
この映画、おもしろかったです。主人公の決していい人ではないところを、役所広司さんが見事に演じてる。