深き海より蒼き樹々のつぶやき

Sochan Blog---深海蒼樹

本日、HHKBが届きます

 今日は水曜日。仕事は休み。クロネコさんがやってくるのを待っている。
 ここ数ヶ月、いやHHKBの存在を知ったときから数年以上、買うべきか買わざるべきか迷いに迷ってきた。ときにはあきらめ、ときには憧れ、ときにはカートに入れてまた削除してを繰り返し、やっと意を決してポチったのだ。

 HHKBがなんなのかを知らない人のために少し説明しよう。と思ったけれど、面倒なのでWikiを貼ることにする。
 Happy Hacking Keyboard
 

Happy Hacking Keyboard(ハッピーハッキングキーボード)は、株式会社PFUより販売されているコンピュータ用キーボード。和田英一が1992年に発表した論文「けん盤配列にも大いなる関心を」(NAID 10011806064)がきっかけとなり、個人が終生、コンピュータ本体が変わったとしても入力用として使い続けられるような小型キーボード[1]として、PFUが1996年に製品化したものである。

 簡単に言うと楽器のキーボードではなく、パソコンの入力用機器であるキーボードのことだ。弾くほうではなく、打つほうのキーボードとも言える。←いや、言わないほうがよかったかな。余計に話がややこしい気もする。

 世の中の多くの人は、パソコンに元々ついているキーボードを使っていると思う。使いづらいとか、打ちづらいといった不満があったとしても、わざわざキーボードを買おうとまで考える人は少ないはずだ。もしくは、キーボードというのは買うものだと思っている人も決して多くはないだろうと推察する。
 厳密に数えてはいないけれど、ぼくがこれまでに買ったキーボードは5個以上にのぼるはずだ。そしてさらにHHKBをポチった。それはぼくのキーボード探しの旅を終わらせてくれるキーボードに、いままで巡り会えてこなかった証でもある。

 これまでなかなかHHKBに手を出せなかった大きな理由はその高額な価格にある。そりゃそうだよね、そうでなければとっくに買ってるはずだ。
 現在販売されている現行機種3種類のうち一番安いHappy Hacking Keyboard Professional Classicで、25,300円だ。これはType-Cでの有線接続のみの仕様となる。そのうえ、静音タイプではないので「Type-S」は名乗れない。
 今回、ぼくは価格だけでなく、キーボードの打鍵音も調べた。実機を試打することはできないので、YouTubeにあがっているいろんな機種を打っている動画を見比べたり聞き比べたりした。その結論としてというか、夜中でも家人に迷惑をかけることなくキーボードを打ちたいというのが本来の目的でもあるので、Type-Sの静音モデルを選択することにした。
 となると、現行機種で該当するものが最上位機種になってしまう。35,200円。税込みだけど、もはや税込みとか税抜きを云々するレベルでもないよね。キーボードの価格としては。

 悪魔が「どうせまた最上位機種が欲しくなるんだから買っちゃえよ」と囁き、天使が「試打もしていないものにそれだけの金を出すのはリスクが高すぎる」と冷静にぼくを諭してくれたりもした。というふうに1ヶ月くらいが過ぎていった。
 そんななかで検討しはじめたのが、中古品だ。ただし、現行モデルの中古品はほとんど出品がなかったのと、HHKBの機種によって微妙に色が違うのが気になりだした。HHKBの色は基本的には「白」と「墨」(黒のことをHHKBはこう表している)の2種類。「墨」は一色のようだが、「白」にはいくつかの「白」があって「墨」のようにキートップ全部が「白」ではなかったり、キーではない部分の色が黄みがかっていたりする機種もあるようだった。
 なんだかおぼつかない説明で申し訳ない。それが撮影するときの光の加減なのか、ほんとうに色に違いがあるのかいまいち判然としなくて、ぼく自身悶々と身悶えてしまう。
 が、結論としては、できればぼくは真っ白なキーボードがほしいのだ。Lite2 for Macという旧機種はスノーホワイトとうたわれているように真っ白で、しかも全部のキーがスノーホワイト一色であるのもぼくの好みぴったりだ。しかも、Mac仕様なので矢印キーもついているし、マカーのぼくにはうってつけと言える。けれど、Type-Sではないし、せっかくHHKBに乗り換えるのにMacと同じではつまらないとさえ思いはじめた。
 となると、選択肢はほとんどなかった。Type-Sであることが第一条件になるとほぼほぼこれしかないのだ。最初はBlueTooth接続がいいなと思っていたけれど、いままでもBlueToothやWirelessにはいろいろと泣かされてきた。便利であることは認める。配線もごちゃごちゃしなくていいし、複数台のPCをひとつのキーボードで操作するにはWirelessは快適だ。ただし、うまくいけば。
 そうなのだ、うまくいけばこれ以上に快適なことはないのだけれど、BlueToothとかWirelessといったものはなにかとやらかしてくれる。そして数少ないやらかしであっても心理的ストレスが半端ない。うんともすんとも言わなくなったキーボードを見つめて途方に暮れ、少なくなってきた髪の毛をかきむしりたい衝動に駆られるし、パソコンの画面に延々とdddddddddddddddddd...が連打され、それを止めるためにキーボードをへし折ってやろうかと鬼気迫る状況に追い込まれたりもする。

 だから有線接続でいいのだ。BlueToothでなくていいので最上位機種でなくていい。と、ぼくはやっと悪魔をなだめることに成功した。
 あとは、どんな現物が届くかなのだ。そして、その見た目以上に、打鍵感がどうなのかを知りたい。午前11時をまわったけれど、クロネコさんはやってこない。
 あぁ…クロネコさん早くきてくれ…トラッキングを確認するとまだ作業店通過しか表示されないんだけど大丈夫かな。