過日、東京よりひとり、米子よりひとりの友人が訪ねてきてくれて、鳥取砂丘に久しぶりに行ってきた。
鳥取砂丘と言えば、砂の美術館が、絶賛開催中であり、しかも、(2013年12月)14日からはメインの砂像「アンコールワット」周辺(縦10メートル、横23メートル)に、立体的な3D映像を投影するという、3Dプロジェクションマッピングが始まっている。
僕らがそこを訪れたのは、13日だったのだけれど、ちょうどその内覧会と銘打った試写が行われており、ラッキーにも1日早くその3Dプロジェクションマッピングを経験することができた。
是非とも、その迫力に触れてみてほしい。
ここでひとこと、砂の美術館を経験していない人に断っておきたいのは、ここに展示されている砂像とは、単に現実のものを精緻に正確に再現したというようなものでは、最早ないということだ。
確かに数年前、このプロジェクトが始まった頃には、砂を使ったその再現性に誰もが驚き、感心したものだった。
しかし、時は流れたのだ。砂像だって、砂の美術館だって、進化する。
何を言いたいのかというと、これは、砂を使ったアートなのだ。砂でできているから凄いのではなく、彼らは砂を道具にして、アートをしているのだ。
たとえば、時折、楽器ではないものを使って演奏する人々というのが話題になったり、絵の具以外のものを使って絵を描く人々が話題になったりする。しかし、それが、きちんと音楽として、もしくは、芸術として成立しなければ、一時的な物珍しさだけで終わってしまう。
裏返して言うと、それが、正規の楽器でなかったとしても、音が出るのなら、演奏家なり表現者にとっては、十分だとも言える。音さえ出れば、音楽は可能なのだ。
砂で作るから、モノマネのような写実しかできないというわけではない。彼らが作り上げたアートの材料が、砂だっただけのことだ。
勿論、砂の美術館と名づけられた通り、そして、それが砂丘にちなんでの企画である以上、砂を使っていないわけにはいかない。しかし、そんなことを忘れさせてくれるくらい、きちんとアートしているのだ。僕らが、考えていたはるか彼方の次元で。
そして、この砂の美術館は、この3Dプロジェクションマッピングが付いても、料金はかわらず、600円の据え置き価格なのだから、お得なことこの上ない。
更には、砂丘のイルミネーションが、午後5時から行われている。それは、無料だし、駐車場まで無料開放されている。
ただし、ひとつだけ、敢えて、言っておこう。
馬の背ライトアップと言って、砂丘の馬の背付近が確かにライトアップされてはいるのだけれど、ほんとうにただライトを当ててみました感がハンパなくて、要は、貧相と言うか、ショボイと言うか、イマイチ意図が伝わってこない。
来年は、馬の背に、3Dプロジェクションマッピングだ!!!!!!!